時代を超えても残るもの
先日『ココ・アヴァン・シャネル』の試写会に行ってきました^^
ほんっとーに好きで何度も何度も観てる映画のひとつ『アメリ』のオドレイ・トトゥ主演作品。
CHANEL創設者の青春時代を描いた、繊細できれいな映画でした。監督はアンヌ・フォンテーヌ。
"Fashion fades, only style remains the same."
「流行は色褪せる、だけどスタイルだけは残り続けるの」
シャネルが残したこの言葉に、私は学生だった頃ものすごーく感動したのを覚えてます。ひゃああ…!ってなった。
できれば私自身も、色褪せないひとになりたいものだと思う、けど、むずかしいんだなーこれが。
続きで感想文です。ネタバレというほどのものではありませんが一応たたみます。
いつものことですが、テンションだけで書いてるので、胸をはって感想と言えるほどではないです!
公開は9月だそう^^
伝記ものではありますが、奔放でたぶんちょっと孤独で、自分を信じている女性の人生をとても魅力的に描いた物語なので、シャネルというブランドに興味がなくとも楽しめるんじゃないかと思います。
現代と違って、女のひとの服装にはきまりごとが多く、今とは比べものにならないほど堅苦しかった時代(1900年代初頭、日本は明治)。
当然、美しさの概念もぜんぜん自由じゃなくて、自らで選び取ることをまだ女性たちのほとんどは知らなかったし、それが当たり前だった。
ピンクは女の子ブルーは男の子、という目に見えない「決まりごと」が現代にもすこし残っているけど、たぶんそれの原型みたいな巨大なものがあったんだろうな。
コルセットやきゅうくつな服、飾り立てた大きな帽子、それらが女性らしさであり美しさだったけれど、彼女の意見は違った。
自分を信じて、自由に軽やかに、美しさを追求し続け、やがて世の中に革命を起こしたシャネル。
成功の鍵は? というのがこの映画の本題です。
孤児院を出てお針子をしながら、芸能界とパリを夢みてキャバレーで歌っていたシャネルは、持ち歌から”ココ”というあだ名で呼ばれるように。
そこでお金持ちの将校・バルサンと出会ったことが、彼女の人生を大きく変えた。
彼の邸宅で居候をしながら作っていた帽子が評判になって、ちいさな店を持ち、そこからモード界の頂点へ。すごいなあ!のひとことです。
何がすごいかって、コネクションやお金、そういった「持っていないもの」をいかにして手に入れるかを、決してうまくはないけど、堂々とやってのけたその情熱がすごい。かっこいい!
他人の家に押しかけて住み着く大胆さといい、物怖じしない感じといい、なかなかだれでもできることではないよなあ、と思います。
はじめは迷惑がっていたバルザンも、そのうち歓迎するようになるんですけど、それだけ彼女が魅力的だったってことですよね。
生涯を独身で通したシャネルですが、ひとりだけこころから愛したひとがいたみたい。
とまどいながら、慣れない恋にうっかり落ちてしまった彼女の、初々しさというかかわいらしさというか、強いけれど「女の子」な部分がすごく愛おしかった。
派手さのない、ともすれば退屈かもしれない映画ですが、情熱できらきらしているスクリーンからは、女の勇敢さをもらえると思います。
きれいと思うものを見たり感じたりすると、自分のなかの針が動く。ちゃんと、明確に動く。それがちょっと、世の中と違う動きをしていても、信じてみることが大切なのかも。そうすれば、運命を切り開くことができるかもしれないし、なにより楽しい。
映画館を出る時には、ちょっとくらいの革命なら起こせそうな気がするかも!
静かな映画が好きなひとにはおすすめです^^
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